「PCの電源、どうせつけっぱなしだし、何かに活用できないかな…」
「FXはよく分からないけど、お小遣い稼ぎには興味がある…」
そんなことを考えているあなた(わたし)に朗報です。FXの取引プラットフォームとして有名なMT5に、PCの計算能力(リソース)を提供することでお金を稼げる「MQL5 Cloud Network」という機能があります。
なんだか難しそうに聞こえますが、設定は驚くほど簡単。
今回は実際にこのMQL5 Cloud Networkを1ヶ月間試してみて、本当に稼げるのか、電気代に見合うのかを正直にレポートします!タイトルに金額が入っていないので、すでに結果は分かり切ってますけどね。
そもそもMQL5 Cloud Networkとは?
ものすごく簡単に言うと、「世界中のトレーダーのEA(自動売買プログラム)のテストを、みんなのPCで手伝ってあげて、そのお礼にお金をもらう仕組み」です。CPUの処理能力を提供して、お礼をおいしくいただこうというわけです。
FXのEAを開発する人は、そのプログラムが本当にうまくいくか、過去のデータで何千、何万回もテスト(バックテスト)をします。これには膨大な計算量が必要で、自分のPCだけだと何時間も、場合によっては何日もかかってしまいます。
そこでMQL5 Cloud Networkの出番!
世界中のユーザーが提供するPCパワーを借りることで、このテストを爆速で終わらせることができるのです。そして、私たちリソース提供者は、その協力の対価として報酬を受け取れる、というわけです。
設定は3ステップ!驚くほど簡単
「なんだか面白そうだけど、設定が面倒なんじゃ…?」と思いますよね。
ご安心ください。本当に簡単でした。
手順1:MQL5.communityに登録
まずは公式サイトでアカウントを作成します。メールアドレスがあればすぐに登録できます。
https://www.mql5.com/
手順2:MT5をPCにインストール
すでに利用している方はこの手順は不要です。まだの方は、お使いのFXブローカーなどからMT5をダウンロードしてインストールしておきましょう。作るだけなら下記とかおすすめです。
・Titan FX 口座開設手順3:MT5で設定を有効にする
MT5を起動したら、上部メニューの「ツール」→「ストラテジテスター エージェント マネージャー」を開きます。

1.表示されたウィンドウで「サービス」タブをクリックして、「追加」を押してエージェントをCPUに割り当てておきます。

2.「MQL5 クラウドネットワーク」という項目にある「このコンピューターリソースをMQL5 Cloud Network アカウントを通じて販売する」にチェックを入れます。
その下にある「アカウント:」の欄に、手順1で登録したMQL5のIDを入力します。

設定は、たったこれだけです!
あとはMT5は起動しても終了しておいても、PCが起動している限りは自動的にタスクが割り振られ、あなたのPCが世界の誰かのために働き始めます。サスペンドや休止状態にならないように電源設定は確認したほうがよいかも!
【結果発表】1ヶ月間つけっぱなしにした収益は…
さて、お待たせしました。
ごく普通のノートPCで、この設定を有効にして1ヶ月間ほぼつけっぱなしにしてみました。
その結果、得られた収益は…
ジャーン!

1.86 USD でした!
現在のレート(1ドル=155円と仮定)で日本円に換算すると、約288円。
うーん、なるほど…!これが現実か…!というのが正直な感想です。
MQL5の自分のアカウントページで、ちゃんと収益が計上されているのを確認できました。わっほー。
考察:これって電気代で割に合わないのでは?
ここで冷静に考えてみましょう。そう、電気代です。
PCの消費電力は機種や使い方によりますが、仮に平均70Wで稼働していたとします。
電気料金単価を31円/kWhとして計算してみましょう。
- 1日の電気代: 0.07kW × 24時間 × 31円/kWh = 約52円
- 1ヶ月(30日)の電気代: 52円 × 30日 = 1,560円
…あれ?
収益(約288円)- 電気代(1,560円) = マイナス1,272円
見事に赤字ですね!😂
もちろん、これはPCが常にフル稼働した場合の単純計算ではありません。MQL5 Cloud Networkのタスクは常にあるわけではなく、PCがアイドル状態の時間も多いです。
しかし、それを差し引いても、この収益だけで電気代をペイして、さらにお小遣いを稼ぐというのは、かなり厳しいかと。
まとめ:どんな人にならオススメできる?
今回の検証で、MQL5 Cloud Networkだけでガッツリ稼ぐのは難しいことがわかりました。
では、この仕組みは全く意味がないのでしょうか?
いえ、こんな人になら「アリかもしれない」と思います。
- もともとサーバーなどでPCを24時間つけっぱなしにしている人
- 冬場、PCの排熱を暖房代わりにしている人(!?)
- 電気代を自分で払っていない学生さんなど、寮の費用に含まれていたらラッキー
つまり、「どうせPCはつけっぱなしだから、少しでも電気代の足しになれば」と考えられる人にとっては、試してみる価値はあるかもしれません。
「塵も積もれば山となる」精神ですね。見方を変えると迷惑だけど。
設定は本当に簡単なので、この記事を読んで興味が湧いた方は、一度ご自身の環境で試してみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、お使いのPCのスペックが高ければ、僕よりもっと良い結果が出るかもしれませんよ!
知らんけど!