Windows Server 2012のXenAppやRemoteAppでテーマファイルが適用されない

Windows Server 2008や2012のローカルグループポリシーにて「特定のテーマを読み込む」を設定しても、XenAppの公開アプリケーションやRemoteAppのユーザにテーマが適用されない事象が発生します。
win2012_theme_1
テーマが適用されていないユーザが、サーバにリモートデスクトップ接続(mstsc)にてログオンするとテーマファイルが適用されます。
この事象は、テーマファイルの初期化をexplorer.exeが行っているため発生します。XenAppやRemoteAppはデスクトップ表示を行う必要がなく、explorer.exeが自動起動することはありません。

explorer.exeは新しいユーザがログオンしたタイミングで、ntuser.datを作成・読み込みした後にActive Setupといわれる初期化処理を行います。
Active Setupでのテーマファイル適用は下記コマンドにより実行されています。
"C:\Windows\System32\regsvr32.exe" /s /n /i:/UserInstall C:\Windows\system32\themeui.dll
そのため、ログオンスクリプトにてコマンドを実行してあげればテーマファイルがユーザに適用されます。

コマンドプロンプトを管理者として実行して「gpedit.msc」を起動して、[ユーザーの構成]の[Windowsの設定]にある「スクリプト(ログオン/ログオフ)」の「ログオン」を開きます。
win2012_theme_2
「追加」ボタンを押して、先ほどのコマンドを下記のように入れてあげれば設定完了です。
win2012_theme_3

設定をすぐに反映する場合には、コマンドプロンプトを管理者として実行して「gpupdate /force」を実行してください。

・Things to do when troubleshooting Internet Explorer Terminal Server and Profiles issues.
https://blogs.msdn.microsoft.com/askie/2012/09/13/things-to-do-when-troubleshooting-internet-explorer-terminal-server-and-profiles-issues/

BlatJをWindows Server 2012で使用した時に送信時間が1時間ずれる時の対処

BlatJとは、Windows NT時代からよく使われているバッチファイルから任意のメールアドレスにメールを送ることのできる実行ファイルです。
最近はVBScriptやPowerShellにて送付することが多いと思うので出番は少ないですが、環境リプレース時にバッチファイルの改修が面倒な際にはそのまま使ってしまったりします。

BlatJはWindows Server 2008やWindows Server 2012でも動作可能ですが、メールを送ると下記のように送信時間が1時間ほどずれてしまいます。
BlatJ_0
もともとWindows NTで動作するものですので、Windowsの夏時間(サマータイム)検出がうまくいかずにこのような事象が出るようです。

対処としては、夏時間を使用しないように設定変更してあげれば可能です。

まず日本時間では夏時間は設定できないため、コントロールパネルの「日付と時刻」より「タイムゾーンの変更」を開きます。
BlatJ_1

タイムゾーンで、例えば「(UTC-08:00)太平洋標準時(米国およびカナダ)」を選択して、「自動的に夏時間の調整をする」のチェックを外して「OK」を押し設定を反映させます。
BlatJ_2 BlatJ_3
もう一度「タイムゾーンの変更」を開き、元の「(UTC+09:00)大阪、札幌、東京」へ設定を戻してあげれば完了です。
BlatJ_4

これでBlatJからメールを送信しても時間がずれなくなります。

ちなみに、タイムゾーンの一覧情報は下記のレジストリに格納されています。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Time Zones
現在設定されているタイムゾーンは下記に保存されています。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\TimeZoneInformation