リモートデスクトップ接続でコピー&ペーストやファイル転送ができなくなった時の簡単解決策

リモートワークやサーバー管理で欠かせないリモートデスクトップ接続。しかし、これまで問題なく使えていたのに、突然ローカルPCと接続先サーバーとの間でコピー&ペーストができなくなったり、ファイルのドラッグ&ドロップ(ファイル転送)が機能しなくなったりしてお困りではありませんか?
仕方なしにテキストファイルにコピペする内容を保存して、ファイ共有で開いたCドライブに保存して、そこからさらにコピペするなど回避策はあるかと思いますがメンドイですよね。

  • ローカルPCでコピーしたテキストが、リモートデスクトップ先のサーバーに貼り付けられない。
  • サーバー上でコピーしたエラーメッセージなどを、ローカルPCのメモ帳に貼り付けられない。
  • ローカルPCにあるファイルを、リモートデスクトップの画面へドラッグ&ドロップしてコピーできない。
  • これまで出来ていたファイルのコピー&ペーストでの転送が、急にできなくなった。

これらの問題は、多くの場合、リモートデスクトップのクリップボード機能を担うプロセスに一時的な不具合が発生していることが原因のことが多いです。
Windows 11の場合は、違う原因のことが多いです。

トラブルの原因は「rdpclip.exe」です。たぶん。

リモートデスクトップ接続におけるクリップボードの共有(コピー&ペースト機能)は、「rdpclip.exe」というプロセスによって管理されています。このプロセスは「Remote Desktop Clipboard」の略で、ローカルPCとリモートPCとの間でクリップボードのデータを橋渡しする重要な役割を担っています。

何らかの理由でこのrdpclip.exeが応答しなくなったり、正常に動作しなくなったりすると、クリップボードの同期が停止し、結果としてコピー&ペーストやファイル転送ができなくなるのです。

【解決策】rdpclip.exeを再起動する

この問題を解決するための最も手軽で効果的な方法が、原因となっているrdpclip.exeプロセスを再起動することです。以下の手順で、接続先のリモートサーバー上で操作を行ってください。

手順1:タスクマネージャーを起動する

まず、リモートデスクトップで接続しているサーバー側でタスクマネージャーを起動します。
キーボードの Ctrl + Shift + Esc を押すか、タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選択してください。

手順2:「rdpclip.exe」のタスクを終了する

  1. タスクマネージャーが開いたら、「詳細」タブをクリックします。
  2. プロセスの一覧が表示されるので、「名前」列を基準にrdpclip.exeを探します。
  3. rdpclip.exeを見つけたら、それを選択し、右下にある「タスクの終了」ボタンをクリックします。

もしrdpclip.exeが一覧にない場合は、すでにプロセスが異常終了している可能性があります。その場合は、次の手順3に進んでください。

手順3:新しいタスクとして「rdpclip.exe」を実行する

  1. タスクマネージャーの左上にある「ファイル」メニューをクリックし、「新しいタスクの実行」を選択します。
  2. 「新しいタスクの作成」というウィンドウが表示されたら、入力欄に rdpclip.exe と入力し、「OK」ボタンをクリックします。

これで、rdpclip.exeプロセスが新しく起動され、クリップボードの機能がリフレッシュされます。

手順4:動作を確認する

操作完了後、再度リモートデスクトップ接続を行ってみてください。
ローカルPCとサーバー間でテキストのコピー&ペーストやファイルの転送が正常に行えるか確認してください。多くの場合、この手順で問題は解決するはずです。

それでも解決しない場合の確認事項

上記のrdpclip.exeの再起動を試しても問題が解決しない場合は、以下の点も確認してみてください。

  • リモートデスクトップ接続の設定: 接続元のPCでリモートデスクトップ接続アプリを起動し、「オプションの表示」から「ローカルリソース」タブを開きます。「クリップボード」にチェックが入っているか確認してください。
  • サーバーのポリシー設定: 企業のセキュリティポリシーなどにより、サーバー側でクリップボードのリダイレクト機能が意図的に無効化されている場合があります。この場合は、システム管理者に確認が必要です。

リモートデスクトップ接続中のクリップボードトラブルは、作業効率を大きく低下させる厄介な問題ですが、rdpclip.exeの再起動という簡単な手順で解決できることがほとんどです。サーバー自体の再起動は不要なため、他のユーザーへの影響も最小限に抑えられます。同様の症状でお困りの際は、ぜひこの方法をお試しください。

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